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2009年06月12日

介護シリーズ第5弾 上ヶ原病院で差額ベッド代バトル

最初にお断りしておきますが、ここに出てくる病院名や個人名は実在します。
情報は個々を特定出来るものでないと意味が無いと考えます。
この介護シリーズブログは我々世代が直面する介護に関する情報を提供する為に書いているのですから。


国立循環器病センターで症状は落ち着き、糖尿病くらいしか目立った病気は無いという状態だが右脳が全滅状態は改善しない。
車イスに乗せ病棟内を散歩するのが精一杯で、相変わらずコミュニケーションはとれない。話しかけたら目線は合うし、歯を磨いてやろうとして「口開けて」と言えば口を開けるので言葉は聞こえて、ある程度は理解出来ているのだろうが、どのくらい理解出来ているかが確かめようが無い。なんとも切ない状況だが、仕方がない。

国立循環器病センターは急性期の病院なので、オヤジのように症状の安定した患者は転院を迫られる。
命を救う病院にいつまでも居座っては社会的によろしくないので、本心はこのまま待遇の良い国立循環器病センターに居たかったが、療養病床を持つ病院を探すことにした。
しかしこれが大変困難を極めた。
父は10年ほど前の大腸ガンの手術の影響で腹膜癒着があり、胃瘻のプラグが設置出来なかった。
胃瘻とは口から食べられなくなった人に、胃に直接流動食を流し込めるよう腹に穴を開けてプラスティック製の管を取り付けるものです。
しかしこれが不可能なので、鼻から胃に長いチューブを挿入して点滴で栄養液を入れることになった。この場合、衛生管理の面やチューブ交換の手間等からか解らないが、病院側が受け入れに難色を示すのだ。
色々な病院を打診したが、どこも経鼻経管栄養の患者はお断りで父は行き場が無くなった。
この病院探しは病院の便利屋と言ったら失礼かもしれないが、ソーシャルワーカーという職種の人がが面倒を見てくれる。
宝塚市立病院でも転院の際はお世話になったが、この国立循環器病センターのソーシャルワーカー氏は鈍臭い。阪神間で、つまり母が通いやすい場所で探してもらったのだが、お願いして1週間後の打ち合わせの際に彼が出してきたのは病院検索のサイトのプリントアウト一枚。
で、この中の病院のどこが受け入れ可能なのか尋ねるも、それはそっちで調べてくれとのこと。
なんや調べてへんのかいな、検索サイトのプリントアウトに1週間もかかったのか?なんの為のソーシャルワーカーやねん。
サラリーマン時代にこんな気の利かん部下が居ったら、営業会議でつるし上げか会議室に呼び出し御説教小一時間ものやね。
しかし怒りは顔に出さず、今一度受け入れの打診をしてもらうよう笑顔で頼んだ。
どこの組織にもダメな奴は居るし、ダメな奴に期待するより自力で探した方がストレスは減る。
で、父の人脈を色々使って口をきいてもらい、西宮市の関西学院の近くの上ケ原病院(http://www.uegahara.net/)に転院することになった。
転院に際し、上ケ原病院指定の検査を国立循環器病センターにて行ったのだが、その検査で父の身体からMRSAが検出された。
私は新聞等でMRSAというブドウ球菌の名前程度は知っていたが、それが患者の隔離が必要なものとまでは知らなかった。
上ケ原病院には相部屋でお願いしていたのだが、隔離の為、個室に入らなければならないとのこと。MRSAは父の身体には何でもないが、上ケ原病院には血液系の入院患者が多く、その患者にMRSAが感染するとまずいので個室に入ってくれとのこと。
差額ベッド代である個室代は一日当たり12,600円、1ヶ月で378,000円。
医療費やオムツ代など合わせると毎月50万円にもなる。
両親の年金では大赤字。かなわんなー、と思ったが国立循環器病センターからは早く転院しろとせっつかれてるし、他の病院が見つかる確率は極めて低いし、MRSAが消えたら相部屋に移れるということで了承した。
この辺のやり取りは国立循環器病センターと上ケ原病院のソーシャルワーカー同志で行い、私は国立循環器病センターのソーシャルワーカーからの連絡を受け決断した。実際それしか選択肢は無かったのだ。
で、7/31に転院して、夏休みが終わろうかという頃、申請していた父の身体障害者手帳が交付された。
寝たきりの場合でも立派な身体障害者ですから、色々な助成施策を使わない手はありません。でもタクシー等交通機関の割引とか、携帯電話の割引とか父には使えないものが多い。
で、高額な入院費用に何か補助は無いのかと宝塚市役所の障害福祉課に母が問い合わせたのです。
そうすると、一日12600円の個室代は払う必要が無いと言うのだ。

えっ、ホンマかいな? ・・・・・・・・・続く

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Posted by Joe at 03:23│Comments(2)介護
この記事へのコメント
なんとも高額な医療費ですね。
Posted by Itoyama at 2009年06月12日 10:38
itoyamaさん、
医療費じゃなくて個室代が高額なんですよ。
1泊12600円払うたら、結構なビジネスホテルに泊まれるけど、
上ケ原病院の部屋は4畳半くらいの狭い部屋やったで。
Posted by JoeJoe at 2009年06月13日 01:58
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