2007年12月06日
指板剥がれ

この写真のギターはフレット交換中の60年代GibsonES335です。
ナット側の指板が2フレットあたりまで剥がれています。
持ち主は全く気が付いていませんでしたが、作業中に発見しました。
こういう剥がれは、ネック折れと違って弦の張力が割れ目を閉じるような方向に働くので、
普通に使っている分にはほとんど気が付きません。でも今まで結構多く経験してまして、今年では4本ありました。
指板を上にしてギターを倒すとヘッドの付け根が折れますが、反対に指板面を下にして倒すと
ヘッドの付け根は折れなくても、このように剥がれが生じることがあるのでしょうね。
あるいはトラスロッドを無理に回したとかかな?
でも弦が張ってあると気が付かない。
ニカワを使っているオールドギターや、YAMAHAに多いような印象です。
倒した記憶のある人は1度チェックしてみて下さい。
チェック方法は、弦を外して何か硬いもの(音叉など)で指板の木材面をコンコンと叩いて打音を聴いて下さい。
剥がれていない正常な指板はコンコンと澄んだ音がします。剥がれていると、カパカパあるいはバシャバシャと
濁った音が鳴ります。指板の接着面か、バインディングの下面をよく見たら判る時もあります。
とにかく少なくないトラブルなんで、知っておいて下さい。
本日木曜は定休日です。
Posted by Joe at 03:39│Comments(0)
│工房風景
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